グリストラップとは、厨房の排水に含まれる生ごみや油脂が、直接下水に流れていかないように、一時的に溜めておく、油水分離阻集器のことです。
建設省告示(改正1976年)を筆頭に各関係省庁により、厨房設備のある施設や飲食店などには、グリストラップの設置が義務付けられています。
グリストラップは、入口のバスケットに残飯や野菜くずなどを留め、油脂分のみを表面に溜める働きがあります。
グリストラップには、定期的な清掃が不可欠で、放置しておくと、悪臭や害虫の発生、排水の逆流など、さまざまな問題が生じます。
設置すべきグリストラップの構造、技術基準はHASS217(空気和・衛生工学会規格)に規定されています。
排水に混ざる油脂分がグリストラップ内で溜まり、放っておくと、
固形化され歯石状態に塊ってしまい、悪臭の原因かつ、浮遊菌の
発生及び、ゴキブリ等害虫発生の原因になります。
清掃が行き届かないと、配管内で油脂が固まり、グリストラップ
に繋がる側溝にオーバーフローさせるなどの問題も発生します。
バスケットのゴミは毎日、表面の油脂はこまめに回収。そのほか、
沈殿物の掃除など、グリスラップ内の清掃は、1週間から最低でも
1か月に1度は必要になります。
定期的な清掃が欠かせないグリストラップですが、多くの施設や
事業所において、厨房という常に忙しい現場で、なかなか掃除の
時間がとれないというのが現状のようです。
また、グリストラップが深い場所に設置されていて、清掃が儘な
らず、ついつい放置してしまうなど、対策が遅れがちです。
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